外出自粛で家庭内が険悪ムード?「共感」をやめるべき理由

コミュニケーションと心

カウンセリングやコーチングなどで使われているコミュニケーションスキルを、普段の生活で活用しようのコーナーです。

新型コロナウイルスの影響で、外出自粛が続いています。学校の休校、リモートワーク、休日も平日も家族が同じ部屋にいる時間が長くなるということは、良いことだけではないと思います。

言い合いが増えたり、少しのことでイライラしたり、以前よりも険悪なムードになってしまった方もいるのではないでしょうか。

家庭内DVや虐待などの件数も多くなっており、これはとても深刻な問題だと感じています。そこまでいかずとも、大好きな家族に、ついイラッとしてしまう、喧嘩をしてしまうというものについてはあなた次第で改善ができるかもしれません。

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コミュニケーションに共感は必要ない

本記事のテーマになりますが、コミュニケーションに共感は必要ありません。

「え!?そんなことあるはずない!」と強く思われた方はもしかしたら人付き合いに疲れてしまいがちか、ものすごく柔軟かのどちらかかもしれません。

コミュニケーションに共感が必要だとすれば、意見が違う人や、違った価値観を持った人とはコミュニケーションがとれないということになります。では、私たちの周りに、自分と全く同じ考えを持ち、価値観を持った人は何人いるでしょうか。少なくとも私には、自分と全く同じ考えで、全てに共感できる人は1人もいません。

家族、友人、仕事仲間、誰においても共感できる部分もあるけれど、違う部分も同じくらいたくさんありますよね。

共感できるということは良いことですが、必ずしもコミュニケーションに共感は必要ないということです。

共感ではなく、受け止めるということ

コミュニケーションに共感はいらない。
ではどうすれば良いかというと、共感の代わりに、「受け止める」ということをします。

「共感しなきゃ」で疲れてしまう

まず、なぜ共感が必要と思っている方が、人付き合いで疲れてしまうのかというと、共感しなければいけないという負荷を自分に与えている可能性があります。

共感したからコミュニケーションをとる、ではなく、コミュニケーションをとるために共感をするという構図になってしまっているのかもしれません。また、相手に共感を求めてしまうこともストレスになります。

「受け止める」とは?

そこで「受け止める」です。

相手の意見や考えに共感するということは、言い方を変えれば、相手の意見や感情を「受け入れる」ということになります。相手が嬉しければ、同じくらい嬉しい感情を持ち、相手が何かに怒っていると、同じくらい怒りの感情を持つことです。

それに対して「受け止める」とは、相手の意見や感情を認識するだけに留めるのです。

どうゆうこと?って感じですよね。笑
もう少し説明しますね。

「受け入れる」は相手に同意し、同調することだとすれば、「受け止める」は相手の考えに対して、同意もしなければ否定的にもならないということです。

相手の意見や感情に対しては、「相手はこう感じているんだ」「相手はこう考えているんだ」と認識するだけです。もちろん明らかに間違っていることや、変えた方がよいことだってあるかもしれません。しかし、まずは相手を受け止めなければコミュニケーションはとれません。

想像してみてください。
頭ごなしに自分の感情や意見を否定してくるような相手の意見を、あなたは聞こうと思いますか?

「相手はこう感じているんだ」「こう考えているんだ」ということを受け止めるということ。それは、相手を見る・知るということだと思います。身近な人ほど、知ることができていなかったことに気づくかもしれません。

「受け止める」の方法

「受け止める」とはどういうことか説明しましたが、感覚的な部分が多く、すぐに実行に移すのは難しいですよね。ひとつ実践を兼ねた練習方法をご紹介します。

実践&練習方法:相手の感情に注目し、言語化する。

① 家族や友人と話している時に、話にでてきた過去の感情や、今現在の相手の感情に注目します。

② 相手から嬉しかった、楽しかった、悲しかった、怒ったなどの感情が見てとれた時に、「〇〇だと感じたんだね。」と言葉をかけてみてください。

言語化の例 ①

相手「〇〇ということがあって、すっごく嬉しかったの!」
あなた「すごく嬉しかったんだね!」

言語化の例 ②

相手「〇〇のせいでツライの…。」
あなた「ツライんだね…。」

上の例文の言葉は、相手の感情を言語化しただけで、あなたの意見は含まれていませんよね。これが「あなたはこう感じたんだね」と相手を受け止めている言葉です。

これだけでも相手は自分の話をきちんと聞いてくれていると感じます。

意見の場合も同じで、まずは「あなたはこう考えているんだね」と受け止める言葉で返してみてください。反対意見でも否定的になるのではなく、あくまでフラットに捉えることも大切です。

話しづらい相手や一方的に話してくる相手の場合は、心の中で言うのもありだと思います。少し違うカタチではありますが、相手と価値観が違っても自分の気持ちが楽になるかもしれません。

共感した部分は、共感する。

受け止めることが大事と言いましたが、共感をしてはいけないことはありません。純粋に共感したことに関しては、どんどん共感してください。共感できるならした方が良いですし、共感自体は悪いことではありません。

他人と自分は全く違う生き物

人は他者とは驚くほど違う考えを持っています。見えているものも、聞こえているものも、感覚も、思考も私たちが考えている以上に違います。いかに違うかの話はそれだけでひと記事書けるので、また機会があれば記事にしますね。

対人関係において、なんで分かってくれないんだろう、どうしてそう考えるんだろう、と壁にぶつかっている人は、相手に変わってもおらおうと期待してしまっているのかもしれません。「人はみんな全然違う」という大前提のもと、まずは「〇〇と考えているんだね」と受け止めることで、気持ちが楽になったり、歩み寄るためのコミュニケーションが生まれるキッカケになるかもしれません。

人は変えられないけれど、自分は変えられます。
自分を救うために、自分を大切にするために、自分の考え方を少しだけ変えてみるのはいかがでしょうか。(でも難しいかもしれないので、気楽にいきましょう^^)

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